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『来福の家』

みなさまこんにちは。伊藤です。

先日『来福の家』(温又柔 著)という小説を読みました。
ご両親が台湾で生まれ育ち、幼い頃に家族で来日して以来日本で暮らしているという主人公が出てくるお話なのですが、アイデンティティについて考える機会を与えてくれる素晴らしい小説でした。

個々人がアイデンティティを持つ際に、生まれた国や住んでいる地域、使用する言語、ジェンダー、年齢、信仰など何らかの”ラベル”を援用することで明確化しやすい場合もあるかもしれません。しかし一方で、他者のアイデンティティを理解する際には、そのような”ラベル”を念頭に置くことが相手に対する理解を妨げたり、時には相手を傷つけてしまう危険性さえ孕んでいるのだということを、作品を通して改めて感じました。

また、そのような”ラベル”から得られる情報は限られており、一人の人間を理解するのには到底十分でないでしょう。
安易に得られる情報に飛びつかず、誠実に理解し合えるようなコミュニケーションができるよう肝に銘じておこうと思うのでした。


by clovercl | 2021-03-11 11:33 | スタッフ雑記 | Comments(0)  

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