好奇心をもって世界を捉える
2020年 11月 25日
皆さま、こんにちは。伊藤です。
先日、俳人の高浜虚子が新聞に載せた連載を読む機会がありました。
虚子と言えば『客観写生』の人ですね。客観写生というのは、単純な客観的描写の中に深い世界が広がっているような俳句が良いということです。
私が読んだのは第一次世界大戦の頃に虚子が或るホテルに宿泊したときに書かれた連載で、洋風の様式の浴槽に感動したり、水洗トイレの仕組みを観察したり、ろうそく消しでろうそくの火を消すのが楽しくてたまらなかったり、というのがつぶさに書かれていました。
勿論、当時の日本人にとって洋風の浴槽や水洗トイレやろうそく消しは馴染みがなかったに違いありませんが、馴染みのないものに対する虚子の姿勢は純粋な好奇心に満ちていて、やはり素晴らしいと思うのです。
虚子の俳句の奥深さというのは、このように世界を捉える姿勢に起因しているのだろうと思いました。
未知のものに出会う時、虚子のように好奇心をもっていたいものだなと思います。
by clovercl | 2020-11-25 12:18 | スタッフ雑記 | Comments(2)